PART2


ダグトリオ  A F B D D D


ポケモンでも有数の使用率変動を経験している。

第一世代のダグトリオは、ルージュラと並ぶ低種族値の一線級ポケモンであり、かつケンタロスに次ぐ物理アタッカーとして名を挙げていた。

当時は電気タイプがめざパを使えなかったので、電気タイプというはっきりした役割を持てて、かつ急所率23%の地震やいわなだれ、素早さ依存のため全ポケモン中最も当たりやすい地割れなどで交代先に負担をかけていくという戦い方が中心だった。

しかし第二世代に変わると、ダグトリオ自身は何の弱体化もしていないにも関わらず、手のひらを返したようにオワコン扱いされるようになる。

スピード重視の第一世代に対し、第二世代は役割を持てるかどうかが最重視される時代。紙耐久のダグトリオは誰にも役割を持てず、その上決定力もないためアタッカーとしても活躍できないという、まさに最弱クラスのポケモンとして名を馳せることに。一世代から二世代で評価が大幅に変わるポケモンは多くいたが、ダグトリオは間違いなく、最も評価を落としたポケモンだろう。同じ単地面タイプのガラガラとはまさに評価の変動が好対照をなしており、非常に印象的である。

そして第三世代、ダグトリオは蟻地獄獲得によりまさかの、再メジャー入りを果たす。

第三世代は攻めより受けがどちらかと言うと勝っていた時代。相手の守りを無条件に崩せる可能性があるダグトリオは非常に強力な存在で、他の多くの欠点に目を瞑ってでも多くのトレーナーがサイクルカッターとしてこいつを採用したのだった。

第四世代になると流れは変わる。火力インフレが一気に進み、ダグトリオなどに頼らなくとも相手の守りを崩せるようになってきた。

第四世代以降も、ダグトリオ自体は地面を弱点とする多くのポケモンを逃がさず一方的に狩ることが出来る驚異的な存在であることに変わりはないのだが、

ダグトリオを採用するメリットとデメリットを比較した時、メリットが減ったためデメリット>メリットとなってきたという、ただそれだけのことである。



ペルシアン  C E E D E E


ペルシアンの全盛期は第一世代。ケンタロスの影に隠れがちだが、タイプ一致で急所率100%のきりさくが使え、なかなか決定力の高いアタッカーだった。

その後のペルシアンの長所と言えば催眠術くらいで、DP時代に催眠術の命中上昇と催眠術と相性の良いとんぼがえり獲得で一時中堅入りした以外は基本的にマイナーな存在である。



ウインディ D D C D C C


高い合計種族値と恵まれた特性を持ち、多くの単炎ポケモンの上位互換として君臨してきたポケモン

しかし、インファイトワイルドボルトを習得する第五世代に入るまでは基本的にサブウエポンに恵まれず、中途半端な素早さもあいまってアタッカーとしての性能はイマイチだった。

炎単というタイプも受けとして使う分には微妙で、今になるまでメジャー入りしたことはない。

現在のウインディは、豊富なサブウエポンを活かした中速広範囲アタッカーか、天候パの減少により扱いやすくなった鬼火+朝の日差し型が中心。フェアリー耐性もあって、今までで見てもウインディが最も活躍しやすい世代と言えるかもしれない。



ニョロボン  E C C D D D


耐性と耐久面の種族値は優秀だが、一致格闘技に全く恵まれないため格闘枠として採用されることが滅多に無いという可哀想なポケモン

二〜三世代ではこいつの腹太鼓型はそこそこの人気だった。三世代にて登場したカムラの実もこいつの素早さ種族値と非常に合っている。



カイリキー  D A B A B B


安定した耐久と一致技の火力の高さから、長らく格闘タイプの代表的存在として君臨してきたポケモン

第二世代はカビゴンの世代と言えるほどカビゴンが突出して強かった時代であり、そのカビゴンに最も強い存在と言えるカイリキーがもてやはされるのも必然だったと言える。

第三、第四世代ではバンギラスが厨ポケと化し、役割対象の多さから依然として高い使用率があった。

特に第四世代では必中爆裂パンチという強烈なアイデンティティを獲得。同時に必中ストーンエッジにしっぺ返しと強力なサブウエポンを手に入れ非常に受けにくいポケモンとなった。

第五世代ではローブシンがライバルとして登場。カイリキーは種族値配分の面で完全にローブシンに負けており、格闘枠としての役割を彼に奪われ一線級からは引くこととなる。

しかし現在も必中爆裂パンチの性能は健在で、ガチ環境でも十分通用するポテンシャルがある。



フーディン  A A C C B B


比較的安定してメジャーな位置にいる。

一線級を張っていたのは一世代から二世代にかけて。一世代ではサンダースに次ぐ速さ、高い特殊に強力なサイコキネシス、そして大抵の特殊技に回復が追いつく自己再生と説明不要の強さだった。

二世代は悪タイプの登場、特殊耐久の大幅な低下と逆風が激しく、使用率は低下したが、アンコールによる流しを攻めの起点にする使い方が強かったり、三色パンチによる攻撃範囲の広さが評価を上げ、器用な戦い方が出来る特殊エースとして根強い人気があった。

その後しばらくはフーディンにとってやや下火の時代が続いたが、第五世代でのマジックガード獲得により襷フーディンが安定して行動回数を稼げるようになり、汎用性が向上。

六世代ではメガシンカ獲得、最初は見向きもされなかったが使いようによってはそれなりに強いことが分かり、そこそこ使われるようになってきた。



ウツボット  C C E E D E


ウツボットの全盛期は第二世代。

厨ポケにのし上がったカイリキーに役割を持てて、かつアンコールという優秀な流し技があり、剣舞にヘドロ爆弾と突破力の高い技を多く覚えた。当時はフシギバナはヘドロ爆弾を覚えなかったのもあって、同じタイプながらフシギバナとは全く違う戦い方ができた。

次いで使えたのは電気という役割対象がいて、急所率100%の葉っぱカッターという強力なメインウエポンがあり、眠り粉・痺れ粉にまきつくと強力な技を多く扱えた第一世代。

第五世代も、ひでりキュウコンと組ませるとなかなかの抜き性能を発揮できたので決して不遇ではなかった。

それ以外の世代では基本的に苦しい位置。



ドククラゲ  D C D B C C


中堅のイメージが強いポケモン

独特の耐性と攻撃範囲を持ち、中途半端な耐久を持ちながらも常に一定の活躍の場があった。

ドククラゲの「独特な耐性」が最も活きたのは第四世代。当時の高速アタッカーとして最もポピュラーと言っても過言ではなかったゴウカザルを受けるという、それだけの役割のために多くのトレーナーがドククラゲを採用した。

実際他のゴウカザル受けと比較すると、ラティはとんぼ返りが痛い、ボーマンダはめざ氷のリスクがきつい、ギャラドスはステロダメが痛く流し回数に限りがある、とドククラゲは頭一つ抜けて安定していた。

また高速スピン使いとしても最もメジャーな存在で、猿受けとスピナーという2つの役割がこなせるというだけで十分すぎる採用理由だった。

一方、第二世代は受けというよりはアタッカーとして活躍した。それなりに高い素早さからの剣舞ヘドロ爆弾が強力で、またヘドロ爆弾を受けられるポケモンには軒並み水技が刺さる。水+毒の範囲の広さを存分に活かして戦っていた。

第六世代では中堅に位置する。フェアリー登場によりドククラゲの役割は増加した。



ゴローニャ  B B D D C D


電気受けとして重宝した第一世代、広い技範囲と全ポケモン最高火力の大爆発で鈍足アタッカーとして人気だった第二世代。

第三世代ではサイドン、第四世代以降ではドサイドンが強力なライバルとして立ち塞がり、役割遂行の面では圧倒的に劣るようになってしまう。

第五世代で頑丈強化。これはゴローニャにとって非常に大きく、不意打ちの存在も手伝って中堅でも上位クラスの実力を手に入れる。ドサイドンとの差別化を気にする必要はなくなった。

ORASでの過去作禁止によって不意打ちを取り上げられ汎用性が大幅に低下した。



ヤドラン  C D C B B B


四世代で怠けるを習得してから本気出したイメージがあるが、

それまででも電磁波を撒ける物理受けとしてそこそこの使用率はあった模様。

第一世代ではドわすれ使いとして有名だった。

もし第一世代で、急所率が現在と同じ1/16だったらこいつは間違いなくメジャーな存在だったのだが、当時は急所率が素早さ依存。

サンダースの急所率は25%、マルマインに至っては28%である。居座りを狙うこと自体がそもそも微妙だったというのが分かる。

こいつが物理受けとしてメジャーになったのは第四世代。水タイプの物理受けで再生回復を持つ唯一の存在となり(ミロカロスはこの時代から数値不足)、さらに抜群の受けにくさを誇ったカイリキーを完封できるというのもポイントだった。

第五世代では再生力を獲得しさらに扱いやすくなる。五世代に流行った受けループの主要メンバーにも選ばれ、現在でも受けループのスタメンとして存在感を示している。

余談だが、もしこいつにエスパーが付いていなければスイクンよりもメジャーになれたのでは?と個人的に思う。



ギャロップ  D D D C D D


この高めの素早さから催眠ドリルを使うことが出来る限り、中堅から落ちることはないだろう。

アタッカーとしてはかなり範囲が狭いので、本当に角ドリル頼みになってしまいがち。



ベトベトン  E C D D D D


種族値の傾向はカビゴンと似ており、基本的には特殊受けという立ち位置。

全盛期は第二世代で、特殊受けをこなしつつ格闘にもそれなりに強く出れる唯一の存在として注目される。ヘドロ爆弾+大文字の範囲が広く、この二つできつい地面の最メジャーポケはガラガラ。先制の大爆発で相打ちに持ち込める...と考えると意外と攻撃範囲が広く、エースとしてそれなりに人気だったのもうなずける。

第三世代以降は砂パの流行などにより、ベトベトンの岩や地面への無抵抗さはネックとしてどんどん大きくなっていった。特殊耐久も中途半端で、役割を持てる範囲の中途半端さから高水準の種族値がらありながらマイナー寄りのポケモンへと転落する。

第五世代では小さくなるの強化で独特な戦い方が出来るようになり、細々と使われていた。第六世代では中途半端な特殊耐久を補う突撃チョッキが登場。また地味ながら両刀ゲッコウガを受け切る数少ないポケモンでもあり、役割型として採用しやすくなった。



パルシェン  C A D D A A


非常に激しい使用率の変動を経験してきたポケモン

からをやぶる習得で五世代〜六世代ではかなりメジャーな位置にいるが、それ以前でも一度だけ、第二世代に使用率が急上昇したことがある。

その理由は環境トップメタのガラガラの存在だ。ナッシーで受けが安定するように見えたがめざ虫を搭載するようになってからは厳しくなり、ヘラクロスも不意のめざ飛でやられる、エアームドは剣舞の起点、メガニウムは汎用性が低すぎる。そんな中ガラガラ受けの最安定択として注目されるようになったのがパルシェンである。

ガラガラを後出しから2回流すことができ、流し際にまきびしを撒くことでガラガラが出てこれる回数を減らすことができた。ガラガラに回数フリーで後出しできるポケモンは当時居なかったので、ガラガラが出てこれる回数を減らせるまきびしは対策案として優秀だった。

また、ガラガラ対策に限らずともまきびしは交代戦の第二世代において非常に強力なサポート技で、味方エースの抜き性能上昇や昆布戦術にも繋がった。そんなまきびしを当時覚えたのはこいつとフォレトスだけだった。

他にも、一致冷凍ビームが強力だったり、高い爆破性能を持っていたりすることが評価を上げ、使用率はスイクンをも凌駕し、水タイプ一位の座を得ていたのである。

第三世代にガラガラが衰退してからは役割対象の減少から使用率低下。エアームドがまきびしを習得したのも大きく、主要なまきびし使いの座を彼に譲ることになる。

第四世代はガブリアスの台頭や氷の礫獲得で役割対象自体は増えたと言って良いのだが、エアームドの羽休め習得やドータクン登場など競合相手も増加し、ピンポ気味のパルシェンが日の目を見ることはなかった。



ゲンガー  B A A A B S


一世代から六世代まで現役で居続けているポケモンのまさに筆頭格と言える。

四世代で物理技/特殊技の区分が変更されるまでは基本的に一致技に恵まれなかったが、

一世代だとノーマル(=ケンタロスのメインウエポン)無効や最速の催眠術、マルマインに次いで素早い爆発などで独特の存在感を示し、

二世代だと低速環境であるため黒い眼差し+滅びコンボが刺さりやすく、爆発の火力の向上や道連れも合わせて汎用性はなかなかだった。

さらに三世代は特性ふゆうの獲得により完封出来るポケモンが環境に多くでき、役割重視のポケモンとして存在感を示す。

四世代以降のゲンガーの強さについてはあえて説明する必要もないだろう。現在でも使われる襷、珠、ヘドロゲンガーは第四世代から同じ型で使えた(祟り目はないが)。

六世代はゲンガーの全盛期とも言えるかもしれない。強者の方にも、最強のポケモンはゲンガーだという人は多くいる。



スリーパー  C D D D D E


エスパー全盛期の頃は耐久火力ともに安定したエスパーとしてそこそこの使用率があった。電磁波の存在や吹雪等倍でナッシーとも差をつけられた。

二世代で特攻が低下してからは基本的に不遇な存在。

三世代でXD限定でバトンタッチを覚えたスリーパーが手に入るようになった。第四から第五にかけては本当は評価Eでもよかったくらいだがこのバトンタッチスリーパーならそこそこ使えると思うのでDにした。




適当なところも多々あるのであまり信用しない方がいいです(何